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認知の歪みとは(17のパターン)

公開日: : 最終更新日:2020/07/07 心理用語, 考え方, 認知行動療法

認知の歪み(にんちのゆがみ、Cognitive distortion)とは、誇張的で非合理的な思考パターン(irrational thought pattern)のことです。

精神病理状態(とりわけ抑うつや不安)を永続化させうるとされている。

この概念は精神科医アーロン・ベックが基礎を築き、彼の弟子のデビッド・D・バーンズがその研究を引き継いだ。

最も有名なのはバーンズが1989年に著した『フィーリングGoodハンドブック』であり、これらの認知パターンを学び、かつ除去する方法を記している。

白黒思考(全か無か思考、完璧主義)

グレーゾーン(中間点)がなく、OKかNGの二択しかない考え。

完璧主義では100点満点の70点合格ラインだとしても、100点をとらなければ気が済まない考え。

対策:グレーゾーンがあり自分はその中のどのあたりにいるのかを知ることが大切

すべき思考

自分や相手に対し、強要する考え。

行き過ぎると自分自身を追い込みすぎてしまう。相手に対してだと、それが行われなかったときには怒りに変わる

「絶対」や「必ず」と言ったフレーズを多用する人に多くみられる考え。
今までの自分の経験から培われたもので、社会的マナーや信念によるものが大きい。

対策:別に間違ったことにたいしてすべきと考えているわけではないので、mustからbetterにと優しくすればよい。『しなければならない』⇒『した方が良い』とする。

過度の一般化

少ない試行回数でしかないのに、全てがそうであるかのように考える。

例えば1度か2度の受験の失敗で、これ以上受験をやってもうまくいかないだろうという考え。(少しの失敗で、全てそうなるだろうという判断)

対策:サンプル数が少ない上での推論なので証拠を集めてみると良い。7つのコラムや世論調査を行うことは適している

自己関連付け

自分に関係のないような場面でも自分と関連付けとネガティブな考えになってしまう。

例えば、上司が不機嫌な顔をしていて、きっと自分が何かやらかしたに違いないと思ってしまう考え。

個人化

全ての原因は自分にあるという考え。

例えば、プロジェクトをチームで行っていたが失敗してしまった。 プロジェクトが失敗してしまったのは、全て自分の責任だと思ってしまう考え。

責任転嫁

全ての原因は自分ではないという考え。(個人化とは逆の考え。)

プロジェクトの失敗は私に責任はない、チームのやつらが全部悪いんだと思う考え。

マイナス化思考(心のフィルター)

良い事があったことを無視してしまうばかりか、それを悪い方にすり替えてしまう。

マイナス化思考では、仮に上手くいったら「これはまぐれだ、次は悪いことが起こる」と思い、上手くいかなかったら「やっぱりな」と確信を強めて考える。

バーンズによれば、認知障害の中でも最もたちが悪いという。

過大評価(拡大解釈、誇大視)

自分や他人の短所や失敗を過大に評価すること。

例えば、一生懸命顧客に営業のプレゼンをしたが契約は結べなかった。「自分は営業としてはやっていけないだろう」(失敗を過大に評価している)

対策:自分にうまく優しい言葉をかけられない。 そんな時は、もう一人のあなたテクニックを行うことは適している

過小評価(心のフィルター)

自分や他人の長所や成功を過小に評価すること。

例えば、平均点60点のテストで90点の高得点を取り学年で1位だったが「100点を取れなかった自分は大したやつではないな」と考える

対策:自分にうまく優しい言葉をかけられない。 そんな時は、もう一人のあなたテクニックを行うことは適している

先読みの誤り(根拠のない推論、破局視)

物事が悪い結果をもたらすと推測すること。悲劇的な結論に一足先にジャンプしてしまう考え。

例えば、一か月にあるテストでは勉強したってどうせ悪い点数になるだろうと考える。

失敗を実現してしまう予言

自分で否定的予測を立てて自分の行動を制限してしまい、予想通りに失敗してしまう。その結果、否定的予測をより強固にしてしまう考え。

例えば、一か月にあるテストでは勉強したってどうせ悪い点数になるだろうと考え、実際勉強にも身が入らず悪い点数をとってしまう。

部分的焦点付け

自分が着目していることだけに目を向ける。短絡的に結論づける。

例えば、苦手意識のある同僚とすれ違ったが、挨拶がなかったという事実だけに目が向いて、「やはり嫌われているな」と考える。

感情による決めつけ

事実ではなく、自分の感情をもとに状況判断する。

例えば、「自分はとにかくうまくいく気がしない。きっとダメ人間なんだな」と考える。

レッテル貼り

自分にネガティブなあだ名のようなイメージを張り付け固定化する考え。

例えば、何か失敗したとき、「自分は失敗マン。ほらみろやはり失敗した」と考える。

心のフィルター(選択的抽出化)

良いことが起こっても、それを良いことだと感じ取れず。悪いことだけ目が向いて受け取ってしまう。

そして悪いことを受け取ることで、よりネガティブに拍車がかかる。

例えば、数学、理科、社会の点数は以前より上がっていても、自分が一番興味のある映画が下がっていた為、悪いことばかり人生は起こると考えてしまう。

トンネル視

状況に対して否定的な側面しか見ない

例)息子の担任は何一つ見る目がない。彼は批判的だし、鈍感、教え方が 下手だ。

読心術

他のより現実的な可能性を考慮せず、他者が考えている内容を、自分がわかっていると思い込む。

例)彼はこのプロジェクトの重要なポイントを、私が理解していないと思っているだろう。
参考
・認知の歪みとは https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E3%81%AE%E6%AD%AA%E3%81%BF
・大野裕,こころが晴れるノート,P50-P51
・認知の歪みの定義パターン http://fernwelt.net/b/10-cognitive-distortions/#personalization
・中島美鈴『悩み・不安・怒りを小さくするレッスン「認知行動療法」入門』

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