*

自律神経訓練法
~副交感神経に切り替えよう~

公開日: : 最終更新日:2019/03/18 リラックス法, 未分類, 認知行動療法

自律神経と自律神経訓練法

自律神経とは

神経とは、体と脳をつなげるネットワークのことです。

私たち人間の神経は、脳や脊髄にある中枢神経と全身にある末梢神経の2つに大きく分けられ、末梢神経には体性神経と自律神経があります。

末梢神経のうち、体性神経は運動機能などに関わっており、私たちが意識的に手や足を動かすことができるのが特徴です。

対して、多くの内臓器官の機能に関わる自律神経は意志コントロールが効きません。 「今から胃を動かして消化させよう」と私たちが思ったとしても、自由にコントロールすることはできません。

そして自律神経は、交感神経と副交感神経に分かれます。交感神経の主な働きとしては戦うモードでしょうか。ケガをしても血が固まりやすく、動きは俊敏になりますが、内臓の消化は弱まります。反対に副交感神経はリラックスしており、動きは遅くなり内臓の消化は活発になります。

自律神経はいわば、内臓と血液のコントローラーです。

自律神経訓練法とは

ストレスや緊張が強い状態になると交感神経が活発になりすぎ、心身が疲弊してしまいます。

健康的な生活を送るためには、副交感神経へ切り替えてストレスを緩和させることも重要になってきます。

1932年にドイツの精神医学者J・H・シュルツ教授により提唱された自催眠療法の『自律神経訓練法』をご紹介します。

自律神経訓練法の有効性と効果

・基本的に不安や緊張が関係する疾患に効果がある
・エビデンス(証拠)がより示されているのは、緊張性頭痛と本態性高血圧とされる
・睡眠障害や疼痛、不安など慢性的な症状の緩和に有効で、特定疾患に関わらずQOL(生活の質)の向上
即効性は低く、毎日練習を2~3か月する必要があり、モチベーションが低い方への効果は低いとされる

自律神経訓練法のやり方

準備・姿勢

[椅子姿勢]
足の裏全体が床に着く高さで腰掛け、両足を肩幅ほど開く。
両手は手のひらを下に向け大腿の上に置く。目を閉じてリラックスする。

[仰臥位姿勢(ベッドで仰向け姿勢)]
両足を軽く開いて、ベッドや布団などに仰向けに寝る。
足を伸ばし膝が少し曲がるくらいにリラックスする。

背景公式

楽な姿勢ができたら、少し落ち着いてから背景公式である「気持ちが落ち着いている」という言葉を心の中で1~2回唱えて練習の準備ができたことを確認する。

6つの公式

四肢重感練習として、まず第一の公式「右腕が重たい」を心の中で繰り返しながら、利き腕(右腕)に感じられる様々な身体感覚を味わう。次に、非利き腕(左腕)、右足、左足の感覚にも同様に進め、各公式を唱えて順次行っていく。
背景公式
安静練習
『気持ちがとても落ち着いている』
第1の公式
重感練習
『手足が重たい』
第2の公式
温感練習
『手足が温かい』
第3の公式
心臓練習
『心臓が静かに打っている』
第4の公式
呼吸練習
『楽に呼吸している』
第5の公式
腹部練習
『お腹が温かい』
第6の公式
額部練習
『額が心地よく涼しい』
・1分~2分程度の練習を2回くらい行うのを目安に1セッションとし自律訓練法を行います。
練習後には必ず「消去動作」を行いましょう

最初は公式2くらいまでを繰り返すだけでも良いとされています

・できるようになると、すべての公式を同時に体感するようになります。

消去動作

※ 練習後は副交感神経が優位になりすぎており、消去動作を行わないと、力が入らず危険な為、消去動作を行うようにしましょう!

・両手を数回グー、パーと握ったり開いたりを繰り返す
・両手を握って、肘の曲げ伸ばしを数回行う
・両腕を上げ背筋を伸ばして大きく伸びをし、ゆっくりと目を開ける
参考
・リラックス法でストレス対策 https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_216.html 
・自律神経の基礎知識 https://healthcare.kao.com/main_post/autonomicnerveskiso/
・笠井仁,ストレスに克つ自律訓練法

関連記事

他人の愚痴や批判さがしをする人は幸せか?

他人の愚痴や批判さがしをする人は幸せか? 他人を批判し他人の格を落として自己肯定感を

記事を読む

人は達成できなかった事をよく覚えている?!『ツァイガルニク効果』とは

「続きが気になる」はツァイガルニク効果 TV番組でもよく使われていますが、大事なシーンの前でCMを

記事を読む

後悔しない選択をする方法

人は後悔する生き物、後悔しない選択をするには? わたしたちは毎日、無数の選択をしてい

記事を読む

双極性障害とうつ病の脳体積に差異があることが判明!

双極性障害の前頭葉部位2つは、うつ病より小さい 感情や思考に深く関係する前頭葉の2つ

記事を読む

人を動かす強力な方法 ~失うことへの恐れ~

人はあるものが失うことへの大きな恐れがある 失うことへの恐れ 失うことへ

記事を読む

刺激制御療法
(不眠に使えるCBT)

刺激制御療法とは 刺激制御療法とは眠れない人など、慢性的な不眠症の治療に効果

記事を読む

もう一人のあなたテクニック
(セルフコンパッション)

人は大抵、自分には厳しくなる 私たちの多くは二重基準を使っています。例えば、

記事を読む

眠れない悩みに使えるテクニック
『心配スケジューリング法』

眠れないほどの悩みがあるときの対処法 明日顧客の前でのプレゼンが気になって不安で眠れ

記事を読む

社交不安症のメカニズムと対処

社交不安症のメカニズムと対処 社交不安症のメカニズム 下記の図は厚生労

記事を読む

基本的な帰属の誤りとは?

基本的な帰属の誤り 混んだデパートの前で募金を行っている人があるお客さんに近づき募

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

パニック障害の新対処法「5秒の法則」

パニック障害の新対処法「5秒の法則」とは? You

社交不安症のメカニズムと対処

社交不安症のメカニズムと対処 社交不安症のメカニ

アルフレッド・アドラー名言を読解する!(幸せになる勇気編)

アドラー名言集(幸せになる勇気編) われわれは、

アルフレッド・アドラー名言を読解する!(嫌われる勇気編その2)

アドラー名言集(嫌われる勇気編その2) 「あの人」の期待

アルフレッド・アドラー名言を読解する!(嫌われる勇気編その1)

アドラー名言集(嫌われる勇気編その1) 人は誰しも客観的

→もっと見る

PAGE TOP ↑