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アルフレッド・アドラー名言を読解する!(嫌われる勇気編その2)

公開日: : アドラー心理学, 心理用語, 未分類

目次

アドラー名言集(嫌われる勇気編その2)

「あの人」の期待を満たすために生きてはいけない

アドラー心理学では、承認欲求を否定します。

ユダヤの教えの言葉に「自分が自分のために自分の人生を生きていないのであれば、いったい誰が自分の為に生きてくれるだろうか」と。

他者からの評価ばかりを気にしていると、最終的には他者の人生を生きることになります。

他者もまた「あなたの期待を満たすために生きているのではない」

相手が自分の思い通りに動いてくれなくても、怒ってはいけません。それが当たり前なのです。

我々は「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要があるのです。

あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むことです。なので他者の課題には踏み込まないようにするのです。

誰の課題かを見分ける方法はシンプルです。
「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」です。

可能な限り援助はするが、その先にまでは踏み込めない。
「馬を水辺に連れていく事はできるが、水を飲ませることはできない」ということわざがあります。

自分を変えることができるのは自分しかいない

アドラー心理学のカウンセリングでは、相談者が変わる変わらないかは、カウンセラーの課題ではなく、本人の課題として捉えます。

両親から猛反対を受けている場面では、あなたにできることは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」、それだけです

その選択について他者がどのような評価を下すのか。これは他者の課題であって、あなたにはどうにもできない話です。

親子の関係であっても差し伸べれば手が届くが、相手の領域には踏み込まない適切な距離が大切です。

お前の顔を気にしているのはお前だけだよ

これは課題の分離の核心をついています。あなたの顔を見た他者がどう思うのか。これは他者の課題であって、あなたにどうこうできるものではありません。

我々は見返りを求めてもいけないし、そこに縛られてもいけません

他者に何かしてもらったら、それをたとえ自分が望んでいなかったとしても、返さないといけないと。

相手がどんな働きかけをしてこようとも、自分のやるべきことを決めるのは自分なのです。

誰からも嫌われないように生きるには?

常に他者の顔色を窺い、あらゆる他者に忠誠を誓うことです。しかし、他者が10人いたとして全員に忠誠を誓ったとしたら大きな矛盾が生じてしまいます。できないことを「できる」と約束したりウソをつき続けていく苦しい人生になるでしょう。

自由とは、他者から嫌われることである

他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。つまり自由になれないのです。幸せになるには「嫌われる勇気」も含まれます。

他者を仲間だとみなし、そこに「自分の居場所がある」と感じられることを共同体感覚といいます。

共同体感覚とは、幸福となる対人関係の在り方を考える、もっとも重要な指標です。

詳しくはこちらを参照してください。

共同体感覚を得るには自己への執着を他者への関心に切り替えていくこと

「自己への執着」を「自己中心的な人」に置き換えることもできます。

二人の人間がいたら、そこに社会が生まれます。「わたしとあなた」です。

自分にしか関心がない人は、自分が世界の中心にいると考えてしまいます。

あなたは共同体の一部であって、中心ではないのです。

所属感とは、生まれながらに与えられるものではなく、自らの手で獲得していくもの

所属感とは、ただそこにいるだけでは得られるものではない。共同体に対して、自ら積極的に人生のタスクに立ち向かうことによって得られるものだと考えます。

仕事、交友、愛という対人関係のタスクを回避することなく、自らの足を踏み出していく。

「この人はわたしに何を与えてくれるのか?」ではなく、「わたしはこの人に何を与えられるか?」を考えなければならない。

叱ってはいけない、ほめてもいけない

互いに協調しあって助け合う関係を横の関係といった概念になります。

ほめるという行為には、「能力ある人が、能力のない人に下す評価」という側面が含まれています。われわれが他者をほめたり叱ったりするのは「アメを使うか、ムチを使うか」の違いでしかない。

親子関係であっても、上司部下の関係であっても、すべての対人関係を「横の関係」とすることを提唱しています。

あらゆる人に対して「同じではないけれど対等」という横の関係を築くことができれば、劣等コンプレックスが生まれる余地はなくなります。

対人関係を縦でとらえ、相手を自分より低くみているからこそ、介入してしまう

介入によって相手を望ましい方向に導こうとする。自分は正しくて相手は間違っていると思い込んでいる。

こどもに「勉強しなさい」と命令する親などは、まさにその典型です。本人としては善意による働きかけのつもりかもしれませんが、結局は土足で踏み込んで、自分の意図する方向に操作しようとしているのですから。

ほめるでも叱るでもない横の関係に基づく援助のことを、アドラー心理学では「勇気づけ」と呼んでいます。

純粋に「課題に立ち向かう”勇気”がくじかれていること」が問題なのだと考えるのがアドラー心理学なのです。

人はほめられることによって「自分には能力がない」という信念を形成していく

ほめてもらうことに喜びを感じているとすれば、それは縦の関係に従属し、「自分には能力がない」と認めているのと同じなのです。

一番大切なのは、他者を「評価」しない、ということです

評価の言葉とは縦の関係から出てくる言葉です。もしも横の関係を築けているのなら、もっと素直な感謝や尊敬、喜びの言葉が出てくるでしょう。

「ありがとう」は評価ではなく、もっと純粋な感謝の言葉です

人は感謝の言葉を聞いたとき、自らが他者に貢献できたことを知ります。

人は、自分に価値があると思えた時にだけ、勇気が持てる

人は「私は共同体にとって有益なのだ」と思えた時にこそ、自らの価値を実感できる。

他者から「良い」と評価されるのではなく、自らの主観によって「私は他者に貢献できている」と思えること。

「誰かが始めなければならない。他の人が協力的でないとしても、それはあなたには関係ない。私の助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。他の人が協力的であるかどうかなど考えることなく」

共同体感覚について、こんなのできっこないとアドラーに伝えたところ返ってきた言葉です。
参考
・『嫌われる勇気』岸見一郎 古賀史健

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